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MailMagazine:ほんとうの佐川急便  Vol.2 江ノ島研修
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2001年1月12日配信 江ノ島研修

佐川急便で最初の試練、それは江ノ島研修。
過去にいろいろな伝説が生まれ、佐川急便の噂の原点だと思います。 私は好きでした。もうなくなってしまいましたが・・・。

初出社日の集合時間はAM7:00。
書類上の手続きは1時間半程で落ち着き、引率の方が退室。始めてまわりの人と話す余裕ができました。同期生は30人位だと記憶しています。

「これからどこに行くのかな?」

隣の彼氏に声をかけました。
合格通知には一週間の研修とありましたが、場所は明記されていません。

「えっ、知らないの?江ノ島に行くんだよ」

江ノ島?神奈川の?ふうん、何か特別な施設でもあるのかな?
私の想像をさえぎり、佐川急便に先輩を持つという彼は続けます。

「研修の厳しさに負け、逃げ出す奴が毎年いるんだ。朝、目覚めたら隣がいないなんて珍しくないよ。
みんなも覚悟しておいた方がいいよ」

既に体験したかのように話す彼に他の連中もよってきました。

「どんな奴でも厳しさに耐えられず、泣いちゃうんだぜ。」

う〜ん、いったいどんな研修なんだろう?
夜中に逃げ帰るなんて本当にあるのかな?

随分とイメージが先行する会社だな、これが第一印象でした。

引率者と当時は台東店(今は第一センター)に移動。
自社バスに全員乗り込んで出発しました。が、行き先は教えてくれません。
本当に江ノ島くんだりまで行くのかな?行き先は発表しないのかな?

まあ、いいや。
そんな事より、今朝は5:00起床だったので眠いな・・・。
目覚めた時には江ノ島研修所(本来は保養所)に着いていました。

部屋は配属予定店ごとに別け、1部屋5,6人くらいだったと思います。
この研修は「東京ブロック」という「ブロック」への配属予定者で実地されていました。
当時は全国をいくつかの「ブロック」に別け、「ブロック」ごとに責任を持った営業を行っていたようです。

ですから、ここで大阪店配属予定者と一緒の研修をすることはなかったはず。
関西でも同じような研修を聞いたことがありますが、定かではありません。
詳しい方がいらっしゃいましたら教えてください。

部屋割りが終わり、支給された制服に着替え、再度バスに乗車。が、ここでも行き先は不明。
ふと思えば、ここまで自己紹介も何もしてません。まるで家畜のように黙っていいなりになるだけ。
しかし、これも60万円という破格の給料のためと思えば許そう。

到着したのは綾瀬にある佐川急便の運転研修所。
敷地は広く、その辺の教習所の3倍はあります。

全国から選ばれたドライバーを一同に集め、毎年ここで「佐川急便ドライバーコンテスト」を実地する場所でもあります。

私達は早速校舎の中へ案内され、初めてお互いに自己紹介をしました。
聞けば、私を含め全員が金目当て。

将来自分の店を持つための資金作り、借金返済のため。
中にはプロレス団体の経営失敗で1000万円の借金がある人もいました。

一通り自己紹介も終わり、昼食になりました。
各自に弁当が配られ、半分手付けたところでそれは起こりました。

「朝日をうけて〜出発の〜」

突然、そう本当に何が起こったのかわからなくなるくらい突然。
怒鳴り声とも叫び声ともつかない「声」が教室に響きました。
制服の彼はみんなの前で、顔を真っ赤にし、唾を思いっきりとばしながら続けます。

「エンジンの音〜軽やかだ〜」

食事どころではありません。
彼は何をやっているのか?理解できません。

その時、後ろの方から、
「はい、それまで」と、大きな声。

同時に彼は礼を言い、自分の席に戻りました。

横からもう1人出て来て説明を始めました。

「君たちには元気がない。元気のないドライバーは佐川急便には要らないんだ。
元気は声の大きさに現れる。これから一週間で君たちの声を今の倍大きくしよう。
そのために社歌を元気良く歌って欲しい。今のは見本だ。」

何?元気は声の大きさ?声を倍大きくする?見本?

私の疑問はつきません。
が、A4版の用紙が手早く全員に配布されます。
全部で10ページほどのコピーの1番上には「社歌」が印刷されていました。

「今から社歌をながします。まずはこれを暗記し、元気に歌ってください」

続いてテープから佐川急便の社歌がながれてきました。
しかし、声を出して復唱する奴はいません。

3回程繰り返した後、
「はい、君から始めて」

突然私は指名されました。
えっ、今?まだ弁当を半分食ってないよ。
完全に相手のペース。有無を言わせません。

「まず、礼をしろ!お願いしますと言ってから始めろ!」

「何やってんだ!早くしろ!やる気ないのか!」

まわりの制服から激励?が続きます。
私は伴奏を待っていました。
3回しか聞いていない「社歌」なんて歌えるはずありません。
まあ、先ほどまじめに聞いたいなかったせいもありますが・・・

「はい、それまで」

その声で第1回社歌検定は「不合格」になりました。
その後続いた同期生もまともに歌う?事はできず、一巡しました。

「いいか、君たち。これから1週間あると思ったら大間違いだぞ。
手元のプリントを見てごらん。それを全て暗記できなければ、帰さないぞ。
社歌なんかでつっかかっていたらどうしょうもないぞ」

A4版の用紙10ページ分全て暗記?全て元気よく?

やはり、思っていたより厳しくなりそうだ。
この先、何が待ち構えているのだろう?

*この内容はフィクションではありませんが、あくまで私の体験談です。現在の状況についてはお近くの佐川急便へお問い合わせください***


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