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2001年6月29日配信 初めてのコース その2
仕事の方針を自分で決めることにしてから2ヶ月。
配達時に荷物があれば同時集荷、お客様の荷物は最終集荷まで取りきり。
この選択は間違っていないと成績が証明してくれました。
当然、拘束時間(=労働時間)も増えますが、当時の佐川は「拘束時間」と「労働時間」を別けていました。
拘束時間とはIDカードで自己「管理」している時間、労働時間は実際に働いている時間です。
IDカードの管理は1日15時間以内と決まっていましたが、実質の労働時間は仕事終了までの無制限でした。
拘束時間は基本就業時間、労働時間は早出・残業を含んだ時間。
こうと表現すると理解しやすいでしょうか?
当時の募集広告は「労働時間8:00〜16:30早出・残業多少あり」でしたから、経営感覚は同じと考えて良いと思います。
佐川は「みなし給料」として繁忙期を基準に給料を支給していました。
つまり、自店の最高給料が毎月支給されるのです。
DRなら誰でも「とりあえず」60万は支給されるのです。
また、がんばればそれ以上支給される可能性もあります。
自分は夢をかなえるために働いている、その最短距離には佐川急便が必要だ。
1日15時間の拘束やIDカードの管理が不正でも、どんな理不尽があってもDRから不平不満がでることはありません。
これは方針を変えた私にとって良い方に働きました。
私が帰社予定時間を超えて集荷すれば、遅い集荷担当者(荷物を追いかける=追っかけ)の負担は減ります。
私の担当地域は階上のお客様からの口物(同じ荷受人への2個以上の発送)が多く、1回で集荷しきれないときや荷上がり(発送できるようになること)が遅いときなどは追っかけに集荷依頼していました。
しかし集荷時間が遅い、口物は積載できない、集荷約束をしていないなど、追っかけとお客様はよくもめていました。
これらの問題は私が最終集荷まで取りきることで解決しました。
何回も集荷に伺うのでついでにこれも佐川で出荷しよう、どうしても明日必着して欲しいという荷などを獲得することができました。
しかし、あるときフト考えました。
コースの売上目標は前年度をベースにその120%が本年度の目標となる。
今月の目標がは250万だから来年の同月は300万が目標金額で、もし売上達成できたら再来年は360万・・・
ということは既存客の出荷量を100%維持するのも難しいのに、さらに来年は50万の「新しい売上」が必要なんだ。
今月は遅い集荷などで何とか売上を伸ばしているが、このままでは来年度の売上確保は難しいな、何か対策を練らなきゃ。
上司からわからないことは先輩に聞けと言われていたのですが、即配の件以来、どうしても先輩達を信用できません。
これは自分で解決するしかないようです。
荷物が増えれば解決するんだよなぁ〜、何処かに大量に荷物はないかなぁ?
コース内を再度見回してみると・・・
あるじゃん、あったよ、あるよ。
ほとんどのお客様に他社の荷物(他社伝)が山ほどあるよ!
これを出荷してもらえば売上UP、問題解決!!
皮算用してみよう。
今月の目標が300万なら前年度実績は250万。
だから前年度売上を死守できれば、目標達成にはあと50万必要だ。
私の定期客(毎日集荷があるお客様)は35件、先月の発送平均単価は820円。
50万円=平均単価×他社伝獲得個数×稼動日で計算できるぞ。
平日集荷が20日あるとして、平均単価はとりあえず先月と大きく違わないだろう。
なんだ!そうすると日々必要な他社伝は31個!
全定期客から1日1個他社伝を獲得すれば目標達成じゃん!!
実は佐川では他社伝獲得はもっとも安易な売上獲得方法で、当時でも年中「他社伝キャンペーン」を行っていました。
しかし私はまだコースを担当して半年、先輩達からはまだ「ドライバー」と認められていなかったようです。
あんな落とし穴があることに気付きませんでした。
翌日から他社伝獲得に全精力を注ぎました。
製造元から契約倉庫への納入の検品や、そのまま客先へ発送する商品が多いことに目を付けました。
これらは大きくて重い、大量の口物の場合が多く、荷上がりも遅い。
佐川では魅力的な荷物(大きい=単価UP、口物=×単価で売上確保)ですが、同業他社はそうは思っていないようでした。
これらは事前に個数の連絡が必要、集荷時間に制限があったりで(佐川と比べて)制限があるようでした。
しかも事務所内を倉庫代わりにしているお客様が多いので、荷上り次第集荷して欲しいのが本音です。
「こんなに積めねぇ」
「重たくてトラックが壊れちゃう」
「ええっ、まだ荷上がりしないの?」などなど。
他業者の担当者の態度が悪いのも目に付きます。(多分佐川の追っかけの方がひどかったとは思いますが・・・)
これらは他社伝獲得のチャンス。
「いますぐ集荷します」
「明日必ず配達します」
これだけで何回も佐川で集荷させてもらいました。
特に1日1回しか集荷に来ないMの荷物は魅力的でした。
昼間大きく、かさばっている荷物を見つけたら即交渉、即集荷。
Mの集荷後に荷上がりした荷物をまた集荷。
ありがとう、貴社のおかげで佐川は儲かっています。
でも日々の集荷個数が減って疑問に思わないの?
そんな思いで有頂天になっていたある日、
Mで出荷しているお客様に呼び止められました。
「佐川さん、請求書の金額間違っているから訂正して」
わかりましたと返事をしたものの、どうしたらいいのかわかりません。
帰社後すぐに係長に報告しました。
しかし、請求書の金額は何があっても訂正できないと相手にされません。
どうしょう、どうしたら金額訂正してくれるのだろう?
係長に相手にされないまま1週間が過ぎました。
ついにお客様は我慢の限界を超えて計算部に直接連絡を入れたようです。
以前追っかけを担当していた先輩が私のところにやってきました。
「お前、何やったんだ?」
請求書訂正は俺のせい!?いや、何も悪いことはしていません。
「とりあえず俺が今行ってくるからお前はここで待ってろ!」
そういい残して約20分、先輩の第一声は
「他社伝持ってくるんだったらちゃんと客の管理しろよ!」
何?何で他社伝もらうのにお客様を管理するの?
「お前、他社伝を契約運賃(割引を約束した運賃)で発送したな。他社伝は他社と同じかそれ以下の運賃するんだよ。そうしなきゃ、意味ないだろ!」
えっ、他社と同じ運賃にしなきゃいけないの?
「差額は次回発送分から調整することでカンベンしてもらったから。今後発送の金券(請求データ用の伝票)は全部俺んとこに持ってこい!客だって他社伝なら安いと思ってわざと伝票張貼らねぇんだよ。勝手なことして問題ばっかりおこしやがって。迷惑ばっかりかけてんじゃねぇよ!」
はぁ!?そうですか。
良い仕事をして高い運賃をもらうんじゃなかったの?
どうしてMと同じ運賃でそれ以上の仕事しなきゃいけないの?
佐川の仕事はM以下?それとも佐川はただの便利屋集団?
係長に確認したものの、
「まあ、しょうがねぇだろ」
の一言で片付けられてしまいました。
貴方からは違う一言が欲しかったよ。
この日以来、他社伝獲得は馬鹿らしくなってやめました。
仕事しすぎたら自分の首を締めると先輩が言っていたのを思い出しました。
今年よければ来年は悪い、今年悪ければ来年は成績優秀。
そんなことで許されるのか?
これは佐川の常識?これが佐川急便 営業部の実態なのか?
*この内容はフィクションではありませんが、あくまで私の体験談です。現在の状況についてはお近くの佐川急便へお問い合わせください***